証券取引等監視委員会は、9月19日「開示検査事例集」を公表しました。これは、「適正な情報開示に向けた市場関係者の自主的な取組みを促すという観点から、証券取引等監視委員会による開示検査の最近の取組みや開示検査によって判明した開示規制違反の内容、その背景・原因及び是正策等の概要を取りまとめたもの」となっています。
平成29年度の検査事例に目を通しましたが、以下のような共通点があると感じました。皆さんの会社で当てはめるような事案があれば要注意かも?です。
・すべて、いわゆる新興市場(ジャスダック、マザーズ)上場企業の事案である。
・すべて、売上に関する不適切会計(架空計上、過大計上)の事案である。
・新規事業に進出した事案や、M&Aによる新規連結子会社で起きた事案など「新規」が1つのキーワードになっている。
・エネルギーインフラ系の設備(太陽光発電、水処理装置、地熱発電)に関する事案が多い。
→理由はよく分かりませんが。
・内部統制上の不備もさることながら、ガバナンスの不全も指摘されている。
→中には監査役が営業を担当していたという(信じられない)事案もありました。
平成29年度の事案は共通点が多く、非常に興味深い内容となっていたのが印象的でした。