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国際税務Others2024.10.09 【国際税務】ドバイへ出張してきました~その2~

先日、街パートナーがドバイ出張に関するブログを書きましたが、本日はそのパート2です!
そもそも何故ドバイ出張したのか、その理由からご説明いたします。

 

弊社は国際税務を強みとしているため、海外に関連会社を持つ法人さまや、海外移住を検討されている方、日本で起業したい外国人の方からのご相談を日々頂いております。
そのうち、移住についてご相談頂く際に、その候補地として「ドバイ」が挙がるケースが増えてきました。
インターネットの情報が比較的少ない印象も受けたため、実際に現地に赴き実態を知り空気を肌で感じたいと思い、出張に至りました。

 

 

1.ドバイってどんなところ?


 

ドバイへは関西空港から直行便が出ており(エミレーツ航空)、飛行時間は約10時間です。
機材はエアバスA380型機で、総2階建ての快適な飛行機です。


関空を23時45分頃発ち、ドバイに4時50分頃つきます(時差が5時間戻ります)。
ドバイ空港に着くのが早朝で、月~土曜日は朝5時からメトロが動いていますが、日曜日は朝8時が始発なので要注意です(空港の中は喫茶店ぐらいしか時間を潰すことが出来ません。。)。

車内は飲食、ガム禁止です!

 

メトロはグリーンラインとレッドラインの日本が運航しています。乗り降りを良くする予定の方は一日乗車券(22ディルハム、約1,000円)が安くて便利でお勧めです。
一日乗車券はメトロ以外にトラムにも乗車可能です。
メトロは日本の感覚と近くて改札機にカードをピッとするとゲートが開きます。トラムは乗車場所に設置された専用の機械にピッとするのですが、ゲートが無いため忘れないように注意が必要です。
ちなみにタクシーも安くて、20キロで2,000円ぐらいです。
為替は1ディルハム=約40円ですが、日本円からディルハムへ直接換金するとレートが結構悪いです(訪問時点で約47円)。

10,000円換金して、210ディルハムでした。

 

カード決済(現地通貨)するか、米ドル等からディルハムへ換金する方が良いかも知れません。

 

ドバイはとにかく「暑い」です。。9月末から10月頭にかけて行きましたが、現地の方からすると涼しくなったとのこと、、でも湿気もしっかりあるし何より日差しが厳しかったです。

 

あと娯楽があまり充実してない、と言えると思います。観光ならば観るべき場所や体験するべきことが沢山あり良いですが、移住と考えると「仕事重視」で暮らしたい方向けかも知れません。
個人的にはお酒が無い国では生きていけませんが、一般のスーパーやコンビニ等ではお酒が売っておらず、提供している飲食店も限られることが印象的です。

ビールの小瓶(330ミリ)で約2,000円するお店もありました。代わりにノンアルコール飲料は充実してました!

 

ドバイを象徴する観光地の一つ「ブルジュ・ハリファ」。建物の中に建設の時系列で写真等が展示されているのですが、本当に何も無い砂漠の上にいきなり世界一のビルを建てたのがよく分かりました。
ゼロから形あるものを作り出すパワーが凄まじいと肌で感じることが出来ました。


中心地から30分ほど車を走らせると砂漠が見えてくる、1時間走ると砂漠だらけ、そんな感覚です(場所によると思います)。

ドバイで聞いた話で一番驚いたのが、現地の車のナンバープレート事情。
ドバイでは(UAE諸国共通でもあるようですが)数字の少ないナンバープレートがステータスシンボルになっているようで、ナンバープレートの売買も行われています。
車より高い金額のナンバープレートもあり、過去の再考売買価格は20億円になるとのこと、、!!ちょっと意味が分からない金額です。。。

貴金属が豊富にあり、お土産には喜ばれるかも知れません。

 

2.進出サポート


 

ドバイ進出をサポートされている日系企業は比較的あるそうです(ネットでは見つけられない企業もあります)。色々なサービススタイルの企業があるため、個々のニーズに合った会社を選んでサポート頂くのが重要です。会社設立、不動産探し、会計税務処理代行等の会社もあります。

 

今回面談させて頂いた方々はドバイに滞在されて三年程度の方が多かったのですが、皆さん総じての感想は「エネルギッシュ」であること。「住みにくい」との感想は誰からも出なかったのも印象的でした。

 

ドバイの法人税は2023年6月に新設され、税率は9%です。まだ新しい税金であるため現地対応は混沌とされることが想定されます。租税条約適用の問題もあるため今後の動きに注目したいと思います。

 

街パートナーのブログにもありますが、様々な人種の方が働いている国で、ホウレンソウが無いカルチャー(?)の方も多いそうで、日本人エーエジェントの方は日本企業(日本人)クライアントと現地で作業を行ってくれる方とを橋渡しされる役目も負っておられるそうです。

 

数年前から金融機関口座を作るのが難しくなったとのことですので、進出(移住)を考えておられる方は早めに現地のエージェントと相談されることをお勧めいたします。
またドバイでビザを取得するには不動産を購入されるか、法人設立する必要があるとのことでした(このあたりもエージェントに直接ご確認下さい)。

現地の会計・税務エージェントフィーですが年間100~200万円程度から、とイメージして下さい。

 

 

3.不動産


 

最後に、現地の不動産についてコメントしたいと思います。

今回はドバイヒルズ(高級住宅街)とドバイマリーナのマンション(新築予定地)を拝見しました。

ドバイヒルズは『街』を作っている感じのエリアで、ショッピングモールや公園、ゴルフ場などがあります。
価格は中古で5,000万円程度~数十億まで。。ちょっと金額は参考にならないかも知れません。
まだまだ建設が進んでいる所も多く、静かな街との印象でした(メトロの駅からは遠いため車必須ですね)。

ドバイヒルズの写真です。

 

ドバイマリーナは人気の水辺エリアです。砂漠の国でもあり「海」や「自然の木」が見える物件は軒並み人気とのこと。
紹介して頂いた物件は3年後ぐらいに竣工予定、約130㎡で2億4,000万円とのことでした。
この購入代金は竣工まで分割支払い出来るそうですが、それにしても高額です。。
現地を観ましたが、本当にまだ土地しかなく、建設されたイメージに数億円支出する感覚が私には不思議でした。

現地には少し立体的な看板が立っていました。

また竣工前に所有権を売却できるそうです(竣工直後に1割程度値上がりすることもあるため)。日本法人が土地を保有することは出来ず、個人保有が原則です。

 

今回は、最近相談頂く事が多いドバイを訪問してみました。

なんとなく「危ない地域」というイメージを持っていましたが、治安は悪くなく町の人も優しいのが印象的でした。

一方で、居住するには娯楽が少ないため、現地でしか出来ないビジネスをしたいなど積極的な進出理由と、強い意志をお持ちの方向きな場所だと感じました。

 

現地でお世話になった方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

あすか税理士法人

【国際税務・国内税務担当】高田和俊

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